ヤマト運輸は値上げ交渉のために報道をうまく使ったか・・・

当サイトでは、2月22日にTV東京の「ガイアの夜明け」で放送された内容から「便利なサービスを享受するにはコストを負担すべきではないか?」の記事を書いたが、その後、各種報道で宅配ドライバーの実態や、ヤマトでの賃金未払いなど関連する問題が取り上げられ、そのうえでヤマト運輸は運賃の値上げを検討するとともに宅配便についての配達時間などを変更してドライバーの負担を減らす検討にも入ったとの報道があった。

また、ゆうパックもネット通販などとの宅急便の法人向け料金値上げを検討しているとの報道もある。

前回も書いたように宅配ドライバーが再配達などで過酷な業務を強いられている状況にもあり、配達業務そのものに大きな影響が出ていることから、これらの解決策の一つとして前進したものといえよう。
運賃値上げ等によって、末端の現場最前線におられるドライバーがきちんと報われる方向に進めば良い。というよりぜひその方向に改善されたいと思う。


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今回の一連の動きを見ていて、ふと思ったのは、「ヤマト運輸」は大手顧客であるネット通販会社(事実上アマゾンであろう)に対して値上げ交渉を切り出す材料として、各種報道を利用したのではないか?という点で、もしそうであれば「ヤマト運輸」は実にうまく進めたと感心する次第で、最終的に大手顧客との交渉がどうなるかはともかくとして、ここまで進めたら大手顧客側も無理を通すのは困難になるのではないか?と思ってしまう。

場合によると通販の購入者にも配送料の負担が増大することにもなりかねないが、それはやむを得ないこととして理解を示すべきであろう。

一番の問題は、前述のように値上げなどで企業の収益が改善されたとして、それが現場最前線のドライバーさんに反映され、就業環境が改善され、結果的には宅急便のシステムそのものがうまく回るようになることにある。

もちろん配達する物品によるが、宅配ボックスの増設や、オートロックで管理がきちんとしているマンションや、門扉などできちんと隣家との区切りが出来ている戸建て住宅などなら、それこそ玄関前に置きっ放し状態でも良いのではないかなどと思ってしまう。

昔のように、お留守ならお隣やお向かいのお宅に預けることが出来たらずいぶん楽だと思うが、今の世の中、そんなのどかなことはまず絶対にないと言ってよい状況にあるし、ここでも時代の流れを感じてしまう。

しかし、以前になにかのTV番組で観た地域コミュニティ構築を目指すリフォーム業者とか不動産関係の業者さんもおられるとのことから、そんな中からまさに隣近所で宅急便の預かりが出来る環境になれば、世の中もっと住みやすくなるのではないかと思う。

さまざまな問題が山積しているのは事実であるが、いろいろな面で失われてしまった過去の良いところを復活させる方向に進めることも大切ではないか、特にシニア層の人たちはその旗振りとまではいわないが、もっと積極的に口を出すことが必要なのではないだろうか。


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