ますます多様化する宿泊施設
阪神電鉄は航空機のファーストクラス席をコンセプトにしてカプセルホテル展開をしている「ファーストキャビン」と組んで、西梅田にカプセルホテルを今年の秋に開業するほか、今後も沿線で同様にカプセルホテルを増設する計画があるとか。
京都の京福電鉄も京都嵐山に女性客をターゲットにしたカプセルホテルを開業する予定など、関西ではホテル需要と供給の関係で宿泊施設不足に対応するように各社とも準備が進んでいるようです。
カプセルホテルといえば、以前は終電に乗り遅れたサラリーマンが手軽に泊まれて便利として広まったものの、まさに寝台列車の寝台を囲んだだけという窮屈極まりないスペースで安価ゆえ仕方ないというイメージでしたが、ファーストキャビンはそういったイメージを覆す室内での展開を行なっているようです。
※画像出典:ファーストキャビン
料金的には、宿泊予約サイト「じゃらんnet」のサイトで「ファーストキャビン京都烏丸店」の情報を見てみると、概ね2,000円台から3,000台のようです。ファーストクラスになると5,000円台となりますが、室内の様子を見ると、これなら泊まること(眠る)だけに重点を置くなら十分に宿泊施設としてユーザーの支持を得ることが出来るかと思わせられます。
※上記画像は2017年2月18日時点のものです。
ファーストキャビンの情報ならじゃらんnet・ファーストキャビン検索ページから
訪日外国人観光客の増加もあり、民泊をはじめとして格安の宿泊施設需要がますます高まるのでしょう。
外国人観光客も、かつてのように団体ツアーで来日するより個人ベースでの観光客が増え、それに伴って宿泊施設料金は安く抑えようとし、中にはホテルに宿泊せずに移動のための夜間高速バスをホテル代わりにしたり、空港施設内で夜明かしするなどもあるようで、浮いた分を観光に充てようとする傾向も見られるようです。
旅行者の旅行目的や旅行に対する考え方が変わる傾向もあっての、従来からのホテル一辺倒からの変化が見られるのでしょう。
宿泊施設を運営する側は大変でしょうが、利用する側としては、選択肢が広がることは嬉しいとも云えます。
リッチな富裕層の人達はラグジュアリーホテルに泊まるでしょうし、それはそれでホテル間で競争になり、一般庶民はなるべく安価で快適性を求めることとなり、それはそれで供給側の競争を呼ぶ。
まさにのんびりしていられない時代になったと痛感させられます。
とはいうものの宿泊に関するマーケットは巨大であるため、今後もますますいろいろな展開が繰り広げられることになるのでしょう。
拙サイト「全国・旅行宿泊予約ガイド」でもわずかながら各種情報を出していますが、旅行系サイトの競争もより激しくなっていくと予想されます。
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