便利なサービスを享受するにはコストを負担すべきではないか?

※画像はTV東京「ガイアの夜明け」から引用しています。

昨日、放送されたTV東京の「ガイアの夜明け」を見て、かねてから考えていた社会のおかしいと思うことを書くカテゴリーを作ることとした。

かなり以前に同様のテーマで別のWebサイトから発信していたことがあったが、それを復活させて、無難な記事ばかりではなく、言いたいことを伝えるコーナーがあっても良いのではないかと一部軌道修正を決めた。

昨日(2017年2月21日)放送の「その”便利”、必要ですか?〜追跡! 「サービス激化」の裏側〜」では、ますます激しくなるネット通販の配送速度(翌日配送や当日配送)に関連して、その配送を担う運送関係の最前線に居るドライバーの就業実態について取り上げられていた。

運送業、特に宅配におけるドライバーの負担は大きく、そのうえかつての佐川急便全盛の頃から比べるとドライバーさんの1個あたりの運送手数料は下がるばかりと良いことはひとつもない。
放送で取り上げられていたドライバーさんも朝の8時から動いて帰宅が午後11時、しかも運送会社との委託契約とのことから自営業にあたる。荷物1個150円の配送手数料では正直大変なものと容易に想像がつく。

そのあとに取り上げられていた宅急便の「ヤマト運輸」を辞めた社員がヤマトを訴えるとした件についても、長時間労働を長きに渡って強いられる状況が紹介されていた。

実際に宅配の配送については、再配達の問題もあり大変な手間がかかるうえに再配達の手間賃はもらえない。そえが普通にまかり通ること自体がおかしいといえるだろうが、それは昔から変わらない実態といえる。
さらに1個あたりの配送料の低下によって、宅配の委託業務を廃業される個人事業者も多い。

ネット通販はいつでも商品が買える便利さがあり、それはお年寄りにあっては買い物難民から解放される大きな意味も持ち、社会的に大きなサービスには違いない。

しかし、そこまで配送時間を早める必要があるのか?かつてはネット通販でも2~3日はおろか1週間ぐらいの時間を要することが普通だった。それがいつの間にか翌日配送が当たり前になり、さらには当日中の配送も可能などとなってしまっている。

仮に客が配送に対して急を要するなら、そのための費用を客に請求するのが当然と思うところ、商品は安く、しかも場合によっては配送料もゼロ、おまけに翌日配送が当たり前などというのは明らかにサービス過剰と思うが、ネット通販での競争激化からそうなってしまっているのが実情なのだろう。

そのしわ寄せはすべて、ヤマトなど大手業者の下請け運送会社や、さらに孫請けにあたる個人ドライバーが被ることとなる。

そんなおかしな話が通用するのが今の世の中で、これではとても正常な取引とはいえないであろう。


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次に取り上げられていたのが、ファミリーレストラン「ガスト」が24時間営業中止に踏み切ったとの内容だったが、以前は深夜に来ていた若者たちが来なくなり、店舗を開けていても採算が合わないとの理由だが、若者たちはコンビニに流れてしまったのだろう。

しかし、そもそもファミレスが24時間営業をする必要性があるのか?に疑問を感じる。たしかに深夜や未明に利用したいと思う客もあるかも知れないが、世の中が変わったとはいえ、かつては朝まで営業をしている店舗などなかった。なければないでなんとかしなければならないし、それはそれで仕方がないではないか。

今や終日営業をしているコンビニが増加していることもあり、イートインコーナーを設けて深夜の客を取り込もうとするコンビニに今後は新たな問題がなにか起こるかも知れない。

深夜や24時間体制で動く必要がある職業の人にとっては、終夜営業のコンビニはありがたい存在であることは間違いなく、それは大きな意味を持つと思うが、若者やしかも未成年者が深夜にたむろすることは問題だろう。ロクなことにならない。

そう簡単に排除出来ることではないと思うが、根本的にしつけの面などの問題もそこにはあるだろう。

その一方でドラッグストアの「ウェルシア」が深夜も薬剤師を待機させ24時間体制で深夜にも対応するサービスを始めたなど、本来的に必要とされる点も取り上げられていた。そこには薬剤師を置くことのコスト面の問題があるのだろうが、そこをなんとか打破しようとして取り組む「ウェルシア」の企業姿勢は評価されるだろう。

良いサービスを享受しようと思えば、それに対する対価が必要になることをユーザーは忘れ、それらをすべて供給側に押し付けようとするのはいかがなものか。

単に売上増加を目的に過剰なサービスを提供することによって、関連する事業者や従業員、個人事業主などに負担を強いる社会はおかしいのではないか?と思う。

今回取り上げた、TV東京の「ガイアの夜明け」は毎回参考になる情報提供を行なわれている番組で、管理人はよく見るようにしているが見逃してしまうこともある。
番組終了後は、Webサイト「ガイアの夜明け」から動画が配信されているが、過去の番組も見たいと思うと、

 

テレビ東京ビジネスオンデマンド – TV TOKYO Communications Corporationというアプリがあり、

 

このiPhone用アプリは、テレビ東京ビジネスオンデマンドをご利用するためのもので、テレビ東京で放送したニュースや報道番組の一部をインターネットで観ることが出来るもので、「ワールドビジネスサテライト」 「モーニングサテライト」、経済番組 「未来世紀ジパング」 「ガイアの夜明け」 「カンブリア宮殿」などの番組や、独自のコンテンツを配信されており管理人は愛用している。

テレビ東京ビジネスオンデマンドは、毎月540円の費用がかかるが、初月は無料となっている。


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