弁護士費用特約について
ここでは最近特によく聞くようになった「弁護士費用特約」(業界では弁特(べんとく)と略しています)について書いてみましょう。
弁護士費用特約とは、自動車保険(任意保険)に付帯して加入する特約で、簡単に言ってしまうと交通事故に遭った被害者に代わって弁護士が加害者側に対して損害賠償請求を行う際に発生する弁護士費用を保険で賄うというものです。
損害賠償の交渉について相手方の保険会社担当者と渡り合うにしても、知識面で劣るとか仕事が忙しく時間が取れない場合などに弁護士が代わって交渉してくれるということで、最近は非常に弁護士案件が増えています。
弁護士に依頼するとなると、費用的な面やなんとなく敷居が高い印象があってなかなか進まなかった点がこの特約によって費用面の心配がない安心感から急増するのも当然と言えるでしょう。
実際に保険会社に相手方弁護士から受任通知が届き弁護士対応事案が急増している傾向にあります。
一般の方にとっては弁護士と言われてもどの弁護士に依頼すればよいのかわからないケースが多いと思いますが、その場合は保険会社が弁護士を紹介するケースもあるようです。
これは保険会社としても取引のある弁護士を使うほうが費用面で安いという部分もあるでしょうが、交通事故案件を多く扱っているため知識や経験が豊富であることによるものでしょう。
弁護士と言っても、それぞれに得意で強い専門分野を持っておられるので、交通事故に強いが弁護士に依頼するのは当然いえるでしょう。
私自身も保険会社の顧問弁護士と打ち合わせをした際には、さすがに弁護士だけに細かい点についての言及や指示があったことを経験しています。弁護士はもちろん仕事ですから依頼者に有利になるよう展開するために様々なテクニックを駆使するというわけですね。
後遺障害認定申請などに力を発揮する弁護士、弁護士事務所もあります。
これだけ「弁護士費用特約」案件が増えてくると、そのうち特約保険料が上がるかも知れませんが、それでも弁護士案件が減少することはないのではないかと思います。
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